多浪、大学卒業後の再受験、仮面浪人の損得

どうしても早稲田に入りたいから4浪した、とか、東大医学部に入りたいから5浪している、学歴が欲しいから早稲田大学を卒業したけど、再受験して東大に入った、というような人が私の周りにもいました。

早稲田入るのに4浪はちょっとどうかと思います。何してたんだ?という感じがします。おそらく本気では勉強していなかったのでしょう。あるいはよほど間違った方法で勉強していたとしか考えられません。

多浪や再受験で大学に入り直す場合、年齢が上がっていますから、あまり歳を取り過ぎていると、公務員の受験は年齢制限に引っかかる場合があります。29歳までですから官僚になりたいために東大法学部に再入学するとすれば、25歳までに入学すべきでしょう。

とはいえ、25歳だと7浪ですから、国家公務員試験に仮に受かっても採用される可能性は低いと思います。同年齢のエリートはハーバード大学等に留学する歳で、29歳になれば係長になっていて、32歳位で課長補佐になるでしょうから、29歳で公務員になっても部長まで行ければ御の字でしょう。

そういう意味では通常の出世ルートに乗りたいから再受験というのは無意味だと思います。組織の中でエリートとして成功したいなら2浪までが限界でしょう。

3浪以上した場合、大学院をストレートで出た人が会社では先輩になり、下手すると、その人が上司になります。するといくら手柄を立てても、その上司が出世するのでいつまで経ってもその上司を超えることはできませんから、一生平か、せいぜい課長止まりでしょう。

そういう意味では学歴ロンダリングのためだけに再受験するのはあまりお勧めしません。

しかし、私の知り合いで3人ほど再受験でも成功している人がいます。

1人は家元の跡取りの息子さんで30代で東大に入りました。早稲田大学を卒業しています。彼の場合は家が家元なので、東大卒の肩書は箔をつける意味で十分役に立つと思われます。

もう1人も早稲田大学卒業のSE(システムエンジニア)で東大には大学院から入って来ました。彼は非常に優れたSEだったので、学科や学部のネットワークシステムを整備するのに大活躍し、また、博士論文も非常に優れたものでした。そのため、大学の助手に採用されました。

最後の1人は東大数学科を出てから東大理科III類に入った人です。彼は性格もよく、若い学生とも仲良くつきあっていました。医者として成功するタイプだと思います。

これらを見ていると、再受験して成功するのは、医学部に入り直す、家が裕福な自営業でその跡継ぎ、圧倒的な実力を持っていて大学の教員になる、というパターンかと思います。

失敗確実だな、と思う人は、35歳を過ぎて、植物のバイオテクノロジーを研究したいから、と言って博士課程に入学した人です。彼は仮に博士号を取れたとしても、博士研究員のポストを得るのはほとんど不可能でしょう。といっても、企業も公務員に入るのも非常に難しいです。

最後の手段としては、海外にポストドクトラルフェローとして留学し、そこで成果を上げることくらいでしょうが、非常に厳しい世界です。7 to 2, 7days a weekという言葉があり、午前7時から夜2時まで、週に7日働く、というのが一流研究室のやり方です。

実際、実験のアイデアを夜中に思いついて、午前3時に研究室に行って実験した、という人もいました。

そのくらいの覚悟があれば、高齢で博士課程に入学しても何とかやって行けるかも知れませんが・・

つまり、弁護士や公認会計士、医者、薬剤師等の資格を取るとかの自営業をやる人や家が自営業で裕福、という人、特殊な技能を持つ人(例えばSE)であれば、再受験しても大丈夫ですが、組織の中に入って学歴を使って出世の階段を登りたい、という人には多浪、再受験はお勧めしません。

学歴エリートとして組織の中で成功したいなら最大で2浪まで、ということです。

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