やる気の無い子はなぜやる気がないのか?

以前、中学2年生の女子生徒をコーチングしたことがあるのですが、雑談になって終わってしまうことが多かったです。

高校生位になると、行きたい大学もある程度決まって、そのためにどうしたらいい、というのを考えていますからある程度はやる気があります。ですから、受験コーチングをするとそれなりの効果が出やすいです。

ところが、中学2年生はまだ子供と大人の中間で、入試までまだ1年以上あり、中1と中3の間の中だるみのような時期なのでなかなか勉強をやる気にならないようです。

私がコーチングした1人はジャニーズが大好きでテレビを見るのが楽しみのようでした。

ジャニーズが好き、というので、じゃあ、一生懸命勉強して東大に入ってテレビに出たらジャニーズと共演できるかもね、と言ってみたのですが、やる気アップにはつながりませんでした。

しかし、グループワークなどはしっかりやる生徒さんで、潜在的な能力はありそうな面もありました。

単に、受験科目が苦手なだけで、それ以外は例えば家庭科なども高得点を取ることもありました。

ということは能力はあるのに、勉強を避けている、という状況でした。これを一般には勉強をやる気がない、というのでしょう。

しかし、やってもできないからやる気がない、というのとやればできるのにやる気がない、というのはちょっと違う気がします。

やってもできるようにならない、というのは勉強方法がわかってなくて、基礎がわかってない状態と思われます。

やればできるのにやる気がない、というのは、ある程度わかっているのにやりたくない、ということです。

こちらは、いろいろな原因が考えられます。

親の言うことを聞きたくない、親を恨んでいる、憎んでいる、という場合もあり得ます。

あるいは、勉強そのものに価値を見出していない、何のために勉強するのかわかっていない、というケースもあり得ます。

勉強よりもスポーツで成功したい、あるいは、芸術分野に進みたいと思っている場合もあり得ます。

いずれの場合でも、十分将来を話し合い、本当に一番いい未来を考えてそれを応援することでしょう。親としては、子供の人生を無理やり捻じ曲げて東大に入れられたとしても、それで人生全体で成功できるとは思えません。

つまり、勉強にそれほど価値を置いていないお子さんに無理矢理勉強をさせたとしても、勉強を嫌いになり、大学に入ったら全く勉強しなくなるかも知れません。中退してしまう可能性もあります。

お子さんはお子さんの価値観があり、それを大きく捻じ曲げるのは人格形成上も問題があると思います。むしろお子さんの価値観にあった人生、学力レベルでやれることを精一杯やる方が精神衛生上いいような気がします。

そしてお子さんが納得できる方向で生きて行った方が最終的には満足できる人生になると思います。

東大よりも、阪大クラスに行って、ある程度スポーツも楽しみ、高校生活もガリ勉だけでなく、楽しみたい、という考えのお子さんもいると思います。それならそれでいいように思います。

無理して東大に入らなくても、阪大や早稲田、慶応、旧七帝大などから成功する道もいくらでもあります。

それどころか、今年のノーベル賞に見るように、山梨大学、埼玉大学からでもノーベル賞を受賞できるのです。

そう考えれば、伸び伸びと自分の力を発揮できる環境に身を置いて、そのときできる最善のことをやるのがいいと思います。

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