単なる試験好き秀才と米国の天才

灘高から東京大学理科III類、つまり医学部進学コースに入る生徒の中には、単なる試験好きが大勢いるそうです。

医者になるという目標ではなく、試験が好きで成績がいいから理科III類に入る、ということなのでしょう。

成績、偏差値、世間の評判で進学先を決めるのは灘高に限らず、普通の家庭でもそうなのではないでしょうか?

世間的に名の通った会社なら恥ずかしくない、というのと似ているような気もします。

ただ、理科III類は、そこに山があるから登る、というような形で入ると、その後40歳を過ぎてから医者としてあまり活躍できない人もいるようです。

試験ゲームで勝って理科III類に入っても、医者になって達成したい人生の目標が無ければ、他の大学の医者になって難病患者を救いたい、とひたむきな気持ちで医者になった人には業績面で負けると思います。

早い話が、山中伸弥京都大学教授はiPS細胞の製造法の発見でノーベル賞を受賞しましたが、神戸大医学部卒です。それでも人の3倍の効率で実験をするなどいろいろ工夫をして世界初の大発明をしたわけです。

他にもノーベル賞は東大以外の大学の方が多い分野もあります。

もっと言えば、東大医学部からはノーベル賞の学者は出ていません。

これらが何を意味するか?と言えば、受験秀才は小粒になることが多い、ということではないかと思います。

受験の合格が最終ゴールではなく、米国のように、ベンチャー企業を興して大成功する、というモデルが東大にはまだ非常に少ないです。というか、まだベンチャーで創業して、数千億円の資産を作った人はいないでしょう。

ビル・ゲイツ、マーク・ザッカーバーグはハーバード大学を中退してベンチャー企業を興し、大成功しました。

そういう人間が今後東大から出てくれば日本も復活できるかも知れません。

もはや試験マニアでは日本を救えないのではないかと思います。

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