山中伸弥京大iPS細胞研究所所長がノーベル賞受賞
- 2012年10月09日
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iPS細胞を開発した京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥教授が昨日ノーベル賞を受賞した。
iPS細胞ができたのがマウスで2005年、ヒトでは2007年7月だから随分早い受賞ではある。
これは遺伝子増幅法であるPCR (polymerase chain reaction) と同様、山中教授の開発した技術が爆発的に世界中に広まり、それにより、新たな世界がどんどん広がっていることを評価したものだからと思われる。
ノーベル賞は新しい世界を拓いた発見、発明に与えられることが多いが、今回の山中教授の発明は、これまで卵子からES細胞を作るのに比べ非常に簡単なため、世界中の研究者がこの技術を使って再生医療の研究をしている。まさに再生医療の新たな地平を開く発見、発明と言ってよい。
山中教授はインタビューの中で感謝と責任を感じると言っていた。山中先生は臨床医をしているとき、リウマチ患者に会い、衝撃を受けた。そしてそういう人達を救うために基礎医学に戻ったそうだ。
決して名誉や有名になることを目的にするのではなく、ヒトの病気を治すことで人を救いたい、という真摯な気持ちが今回の大発見につながったのだと思われる。
今度、加齢性黄斑形成等の病気がiPS細胞を使って作られた網膜によって治療される時が来るはずである。
さらに、心臓病や肝臓病、膵臓病等も、心臓、肝臓、膵臓をiPS細胞から作れれば、自分に移植でき、拒絶反応も起こりにくいだろう。
そして、脳も幹細胞注入により治療できるとすれば、痴呆症、アルツハイマー等も治療でき、寿命も延びる可能性がある。
そのような大発見、大発明が日本から出たことは非常に誇らしいことである。中学生、高校生も是非、山中伸弥教授のように背伸びして、失敗を恐れずにチャレンジしてもらいたいものだ。