志望校は自分で納得する高校、大学、学部を選びましょう

今日は、原田隆史さんという、もと中学校の体育教師で、今は目標達成方法を教えている先生の出版記念講演会に行ってきました。大阪の心斎橋のTKP会議室で、150人位参加していたようです。

私の隣は福岡県から来られた、退職直後の方でした。悠々自適で、これから何を目標にして生きて行こうか、ということで来られたのでしょう。

原田隆史先生は、奈良教育大学の出身で、大阪の中学の体育教師をやっていて、あるとき、飛田新地等がある荒れた松虫中学校に赴任したそうです。

そこでは、校門に立って、先生が生徒におはよう、というと、死ね、と言われたそうで、どう返していいかわからなかったそうです。

ある時、警察から呼び出しがあり、生徒が万引きしたそうです。警察に行ったら、柔道5段の警察官が泣いていたそうです。よう叱らん、と。万引きしたのは、焼きそば、イカのお菓子など食べるものばかりで、その子供はまともに食事をしてなかったようです。

親も姉さんもいたのに、その子はネグレクトされて、食事も満足に与えられていなかったそうです。

そこで原田隆史先生は、その子を連れてラーメンを食べさせたそうです。そしたら、そこの店主が、あんたが、今度来た名物先生か。子供にラーメンを食べさせるのはいいけど、それだけでいいんか?と言われたそうです。

確かに、お腹のすいた子供にラーメンを食べさせれば一時的には空腹は満たされますが、ずっとそんなことを続けることはできません。そこで、原田先生は、さかなを与えるのではなく、さかなの取り方を教える、つまり、教育に力を入れることにしたそうです。

原田隆史先生が狙ったのは陸上競技によるスポーツ推薦でした。もちろん、勉強ができれば、特待生、というのもあり得ますが、彼は体育教師だったこともあったのでしょう。

陸上競技で全国一になれば、埼玉の高校に特待生、生活費付で入れる制度がありました。つまり、授業料、生活費合わせて3年間で600万円位かかるのが無料で入れるのです。

松虫中学では、貧困家庭の子供も多く、経済的な問題で高校に行けない生徒も多数いたようです。

それを陸上競技で日本一になることで奨学金付で学費全額免除で3年間高校に行ける、という夢のようなことが可能になるのです。

そのため、陸上で日本一を目指すことにしました。しかし、それを生徒に言っても、「どーせ無理」という返事しか帰って来ませんでした。

原田先生は、陸上部に入ったら、朝ごはんを食べさせる、ということを始めたら、朝ごはんのおにぎりを目当てに生徒が集まって来たそうです。

そんな中で砲丸投げで日本一になる生徒が出たのですが、その生徒さんと、その同級生も講演会に来ていました。

それはさておき、その際、原田隆史先生が言ったことで、一つ、腑に落ちたことがありました。

それは、この子は、走り高跳び、この子は短距離、この子は長距離、この生徒は砲丸投げ、をすれば伸びる、というのは一目でわかるそうです。そこで、それをアドバイスしてやらせると最初はうまく行き、その生徒も先生が選んでくれた、ということで頑張るそうです。

しかし、必ずプラトーになって伸び悩む時が来ます。すると、先生が競技を選んだ生徒は、今度は原田先生に何とかしてくれ、と文句を言うようになったそうです。

これはつまり、先生が競技を選び、それを押し付けた形になったので、うまく行かない時に、責任を取ってくれ、という依存状態になっていることを意味します。

陸上競技にせよ、どんなスポーツをするにせよ、自分が好きで選んだ競技ならスランプになっても何とか自分の力で脱出しようとします。

しかし、他人から与えられた競技では、うまく行ってるうちは良くても、うまく行かなくなったら、これは先生のせいだ、となってしまいます。

成功するために最も重要なことは、100%自分の責任、と思うことです。それで初めて本当の力が出ます。

それなのに、先生の責任、何とかしてくれ、というようでは伸びないでしょう。

これは、大学等の進路の選び方でも同じように思います。親が勧めた学部や大学に行くにしても、自分でも調べて心から納得した大学や学部を選ぶべきです。

本当は文科系のことが好きなのに、親が医学部に行け、と言われて医学部に行ったら好きでもない病気の勉強が大変で親に文句を言った生徒もいるようです。あるいは、血を見て卒倒した医学部生もいた、と聞いたこともあります。

高校までは親のいう高校に行ってもいいですが、大学、学部は自分で納得するまでしっかり調べて選ぶのがよいと思います。

自分で行きたい大学に入るのに成績がまだ足りない、という場合は、以下の教材を使うのもお勧めです。

楽しく勉強して学力を伸ばし続けるマニュアル

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