東大ブランドの賞味期限は卒業後3年?

東京大学の蓮見重彦元学長は、以前、東大ブランドの賞味期限は3年と言ったそうだ。

会社に入って最初は東大卒ということでいい仕事を与えられるが、3年で期待に応える成果が出せず、他の京大や阪大等がよりいい仕事をしたりすると、場合によっては、そうした京大、阪大卒の方が評価が上になり、その状態から逆転するまではその序列が続くことは十分考えられる。

もっとも、東大の中でも本当に優秀な人であれば全く問題なくソツなく上司の期待どうりかそれ以上の成果を出せる。特に灘や開成、筑駒から東大に入った生徒は概ね本当に優秀で寒気がする位の成果を出すことも可能である。

なので、一般的な東大卒は会社に入って3年目でもやはり東大ブランドが通用する。

しかしながら、就職に失敗して、フリーターになり、転職を繰り返したりすると、東大ブランドの価値はほとんどなくなる。というよりもむしろお荷物になる。東大卒は雇ってもそれにふさわしい部署がないから、等と就職を断られることもある。なので、学歴を隠してあるいは詐称して低い学歴のように見せて雇ってもらわなければならない場合もある。

そういう意味では東大に入れば一生安泰というのは東大に入っても普通にきちんと授業に出て、しっかり勉強もしている中レベル以上であって、底辺のレベルだと、非常に低い年収に甘んじる場合もある。また、きちんと勉強して博士課程も修了して博士号を取ったとしても前途多難なケースもある。いわゆるポストドクトラルフェローの問題である。

今週のSPAによると、東大卒で、年収100万円の博士(ポストドク、35歳)、年収250万円の零細印刷会社社員(36歳)、年収280万円のSE(35歳)の人もいるという。

これ以外にも、北海道大学卒で年収390万円のタクシー運転手(39歳)、年収100万円の一橋大学非常勤講師(女性、36歳)、京都大学大学院卒の年収90万円の運送バイト(42歳)、年収280万円のビル管理会社勤務(早稲田大学卒、42歳)、年収190万円の社労士(早稲田大学卒、36歳)、年収65万円の無職(失業保険受給中、慶応大学卒、女性、37歳)、年収0円の鮮魚卸会社経営者(上智大学卒、35歳)と悲惨なワーキングプアの実態がある。

もちろん、東大から一流企業に入り、35歳で年収1200万円~1500万円以上もらっているエリートや、年収億を超える弁護士もいるが、その一方で東大や京大、早稲田、慶応等を卒業してもワーキングプアの状態にいる中年男性、女性が多いことに驚く。

昔はこういう人間でも例えば、国の研究機関や企業に中途採用されるケースもあったが、最近では公務員の研究所も狭き門になり、選考採用も厳しいのだろう。

結局、東大や京大、早稲田、慶応に入ったとしても油断していると悲惨な将来が待っている。なので、一流大学に合格したとしても、全力で努力を続ける必要があるということだろう。どんな世界でも楽して成功できるものではない。

その一方で東大卒で、アフィリエイターとして年収数億を稼いでいる人も実在する。そうなればもはや組織に所属する必要もない。自分の好きなように生きて行くことができる。

東大に入ったら、次は自分でお金を稼ぐ能力を磨くのがよいのかも知れない。

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