東大卒で起業志向が広がる

東京大学は元々官僚養成学校として設立された。なので、東大法学部は官僚志向が強く、民間企業に就職すれば、民間か、と少し蔑まれるような言い方をされていた。

そうしたこともあって、東大では経営学修士(MBA)のような大学院も無かった。商売を教える大学ではない、というわけだ。

ところが、最近、官僚志向以外に、大学を出て大企業に就職するのではなく、起業する卒業生が増えているそうだ。

これは従来のように大企業に入っても、昔ほど学歴が評価されず、また、大企業でも倒産やM&Aで買収、合併等、大企業だから安泰、という時代ではなくなったこともある。

また、若い時から思い切り自分の能力を試したい、という人にとって、会社のシステムだと、係長、課長、部長、役員までならないと本当の実力を発揮できない面がある。そこまで待っていられない、という優秀な人材もいると思う。

そして最近では、若い人でも20代で億を稼ぐ起業家もかなり出てきている。

そうした時代背景から言えば東大といえども昔ながらの大企業、よらば大樹、という思考では危険と感じたのだろう。

ヴォラーレの高橋飛翔社長は東大法学部卒だが、大学2年の時に起業したという。

スポットライトの柴田陽社長は東大経済学部卒。柴田社長は東大卒業後外資系コンサルタント会社に就職したが、仕事をしているうちに起業意欲が高まったという。もともと起業に興味があったこともある。ベンチャーは全て自分でやらなければならないがそれだけ直接世間から評価されるのでやりがいがある、言っているようだ。

ユーグレナを創業し、株式公開を果たした出雲充社長は農学部卒。ミドリムシの大量培養に世界で初めて成功し、製品化している。ミドリムシを食べるというと何となく気持ち悪い、という人もいると思うが、ミドリムシは動物と植物の両方の性質を持っているため非常に栄養豊富で、これを取ると慢性の病気が治ることもあるそうだ。

最近のベンチャーの社長の調査によれば、慶応大学が18人、早稲田大学と東京大学が12人で2位という。しかし学生数は東大は慶応、早稲田の半分程度なので、学生数で割れば東大が1位になる。

そういう意味では東大に入って起業する、というのも一つの選択肢になるだろう。

 

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